2012/05/11

読書と一人とちっちゃい彼女。

今日のランチ リアン にて。




今日も美味しかった ごちそうさま。




今日も抹茶ラテを飲んでいた。

こんなにも毎日毎日飲んでいたら、いつか緑色になってしまうのではないか
なんてどうでもいいことを考えてみた。
イチローが沢庵の食べ過ぎで黄色くなったことがある、と
昔何かの番組で言っていたもんだから、そんな変なことを考える様になった。

緑色になる前に、緑色のアレに含まれる糖分で、他の病気になるかもしれない。

疲れ過ぎて、少し震えているiPhoneに触れる指先を眺め、不安になった。

そんなことを考えながら、私は今日も緑色の抹茶ラテを飲んでいた。
今日は静かに、誰にも邪魔されず大好きな本を読みながら。

表紙とタイトルを見て、見知らぬ他人に笑われたり、あの人あんな本読んでんだ、
なんて勝手に土足で踏み込まれるのはあまり好きじゃないから、
本屋のお姉さんの「カバー付けますか?」の問い掛けに「はい」と即座に二つ返事をした。

だから私が何を読んでいるのかなんて誰も知らないのだ。

本を読むと一瞬で世界に飲み込まれ、自分があのインク臭いページの中に溶け込んでしまう。
何処に居て、どんな格好でなんて全てを忘れてページの奥の奥にいってしまう。

邪魔をする女子会の惚気話や愚痴から逃げる様に、私はヘッドホンを耳にあて心地良い音を探した。
周りを遮断し、更には活字を追う私の目と脳をも邪魔しないインストは、それはそれは良い仕事をした。

一時間は経っていただろうか。

静かに流れていたページの奥の世界で突如私に、笑いという波が押し寄せた。

基本私は笑いのツボが人とずれている。声を出して笑うことも少ない。

しかし、その私のツボを押した笑いの波が押し寄せた。
笑いを押し殺そうと思えば思う程、スパイラルに飲み込まれていく。

笑いを押し殺そうと努力してみたものの、耐えきれず私の肩が少し動いた。
きっと、いや絶対、声も漏れただろう。どれぐらいの声だっただろう。

ヘッドホンから聴こえる音のお陰で、周りとの遮断には成功したものの、自分から漏れた声がどの程度のものなのかが分からない。それが怖い。聞こえはしなかったが、フフッと笑った感触が口に残っている。絶対あの振動、声が出ていた。

慌ててヘッドホンを外したところで、後の祭りだ。

こともあろうか、お一人様で壁側の席に座り、他の客に背を向けて静かに読書をしているいい歳した女が、
肩を震わせ笑っている。ただの不審者だ。

こんなことなら、本を覆ってもらったブックカバーも、周りを遮断する為耳に付けたヘッドホンも、
まったくと言っていい程意味が無い。

冷静を取り戻した数分後、同じ室内に居た客は一人残らず席をあとにした。
今更一人になれても遅過ぎる。

一人になったら思い切り声を出して笑えるはずなのに
まったくと言っていい程笑えなかった。

カップの底の氷を避けながら飲むストローのズズズッという音だけが
誰もいない静かな室内に響いていた。


今日の来客 アンパンマンパジャマの ちっちゃい彼女

一緒にアルフォートを食べて 彼女の恋愛相談にのりました。
ハル君という男の子に恋をしているそうです。
だから そんなちっちゃい彼女には ハル君との恋がうまくいく様に
可愛いピンクのリボンをプレゼントしました。

あのね 明日ね これを付けて行ったらきっと
ハル君ともっともっと仲良くなれるんだもんね。

そう言うとちっちゃい彼女は クシャッとした顔で笑いました。
まっすぐって 可愛い。

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